都市の自我の醸成(アイデンティティの強化)の事例

348 レディ・ジェーン

東京都

東京にある下北沢という街は特別のオーラのようなものを纏っている。このオーラをつくりだしているのは強烈な個性を有する店主が営んでいる個店群である。そして、そのようなお店の象徴ともいえるのが1975年に開...

343 フィンレイソンの工場地区の再生

フィンランド共和国

フィンランド中部の都市タンペレ。その産業発展に寄与してきた繊維会社が工場を閉鎖すると、都市の中心部に近接して広大な工場跡地が出現した。この再開発では、既存の産業遺産ともいえる建物を再利用することで、現...

340 リヨン旧市街地の保全

フランス共和国

リヨン旧市街地は中世の建物がしっかりと保全され現在に至っている。市民の立場から旧市街地の保全活動を担ったNGO「ルネサンス・ドゥ・ビュー・リヨン」は、建物の保全のみならず、コミュニティのアイデンティテ...

337 ヘレラウ田園都市

ドイツ連邦共和国

ヘレラウはドレスデン市の北部にあるドイツ最初の田園都市。田園都市の提唱者であるエベネザー・ハワードの影響を強く受けた経営者カール・シュミットが1909年に開発した。いまも多くの建物が現存し、その保全状...

335 マルセイユ旧港広場の天蓋(オンブリエール)

フランス共和国

2013年、マルセイユ旧港の広場に広大なる天蓋(オンブリエール)が架けられた。広場において建築が存在することのマイナス的要素をできる限り打ち消しながら、そのプラス的要素をしっかりと満たしたこの天蓋。こ...

334 ラ・ヴィレット公園

フランス共和国

ラ・ヴィレット公園はパリで三番目に広い公園である。1987年、かつて巨大な食肉処理場があった場所に、都市再生プロジェクト「グラン・プロジェ」の一つとして開業した。以来、子どもから大人までパリの住民に格...

333 ロウリュ公共サウナ

フィンランド共和国

広大なる再開発地区に人々の注目を集めさせることはなかなか難しい。そこに人々の足を運ばせるとなると尚更である。しかし、ヘルシンキの海沿いに広がる再開発地区につくられたロウリュ公共サウナは、ウォーターフロ...

332 オルセー美術館

フランス共和国

オルセー美術館は1900年のパリ万博とのときにつくられたオルセー駅舎を再生したものである。セーヌ川河畔という一等地にあるにも関わらず半世紀近く放置されていた。市場の開発圧力を躱(かわ)しながらふさわし...

331 ボローニャのポルティコ

イタリア共和国

イタリアのボローニャはポルティコで有名である。ポルティコとは、通りと建物の間に設置された屋根付きの回廊のことである。それは私的空間と公的空間の中間の準公的空間のような役割を果たす。そして、屋外空間と屋...

326 ブリストルのストリート・アート

イングランド

ブリストルの街を歩くと落書きの多さにすぐに気づく。 バンクシーに触発された多くの芸術家達がブリストルを目指し、市内の壁面は極めて芸術性の高い「落書き」に溢れることになった。その都市景観はユニークであり...

325 バターシー・パワーハウス・ステーション

イングランド

バターシー・パワーハウス・ステーションは、最盛期にはロンドンの電力の2割をも供給していた石炭火力発電所。1980年代までに発電所としての役割を終えた。2012年に再開発案が合意され、再開発プロジェクト...

324 マールブルクの旧市街地保全

ドイツ連邦共和国

マールブルク市はヘッセン州にある人口が76,000人ほどの都市。第二次世界大戦の戦災を受けなかったこともあり、丘陵地につくられた旧市街地に、細い路地が毛細血管のように広がっている。そこに入ると、あたか...

322 メドラー・パサージュ

ドイツ連邦共和国

ライプツィヒはパサージュの都市である。市内には25のパサージュがある。商業的賑わいのある歩行者屋内空間がつくるネットワークはライプツィヒ市に大きな魅力をもたらしている。その中でも最も知名度が高く、また...

320 コペンヒル

デンマーク王国

コペンハーゲン南東部にあるゴミ処理施設、アマー・リソース・センターは老朽化が進んでおり、それを建て替える必要があった。そこで、その建て替えのための設計コンペを2011年に行った。提案されたアイデアは、...

317 ウッチのEC1科学・技術センター

ポーランド共和国

ウッチはポーランドの国土のほぼ中心に位置する都市。工業都市であったウッチを彩る建築群のアイデンティティは強烈で明確だ。過去の工業の栄光はもう戻らないであろう。しかしそれらを忘却させるのではなく、工業都...

316 エルプフィルハーモニー

ドイツ連邦共和国

エルプフィルハーモニーは欧州最大の再開発プロジェクトであるハンブルクのハーフェンシティに建つコンサート・ホール。つくられたと同時にその都市のイコンとなるような建築はなかなか多くない。都市のアイデンティ...

312 ワルシャワ王宮の再建

ポーランド共和国

ポーランド君主たちの住居であったワルシャワ王宮は、1944年の「ワルシャワ蜂起」の失敗後、ナチス・ドイツによって徹底的に破壊された。戦後、ポーランド人の寄付によって再建事業がスタートし、2019年、半...

311 ワルシャワのオールド・タウンの復元

ポーランド共和国

ナチス・ドイツによって破壊され、焦土と化したワルシャワの旧市街地。戦後、市民みずからが瓦礫を収集し、再生に協力するなどにより、ほぼ完全に近いかたちに復元された。それは地区レベルで町を復元させる事業であ...

292 オールド・マーケット・ホール

フィンランド共和国

ヘルシンキの青空市場であるカウパットリは、ヘルシンキを代表する都市空間であるが、それに隣接したこのオールド・マーケットホールもヘルシンキのシンボル的な都市空間である。2014年に1500万ユーロをかけ...

286 ポティの壁画

ブラジル連邦共和国

クリチバの街を移動していると、ランドマーク的な場所で印象的な壁画を見ることができる。ナポレオン・ポティグアラ・ラザロット(Napoleon Potyguara Lazzarotto, 1924-199...

281 寺西家と寺西長屋の保全

大阪府

地下鉄御堂筋線昭和町駅のすぐそばに、大正時代に建築された町家、そして昭和7年に建設された二階建ての四軒長屋がある。この長屋は近代長屋としては全国で最初に登録有形文化財として指定された。しかし、これらの...