自立・自律型地域をめざして
第8回 まとめ
第8回 まとめ
ポスト・フクシマの時代において、いかに地域のサステイナビリティを維持し、そしてその地域力を醸成させていくのか。
その方法論を検討するシリーズの最終回。これまでに配信された連載のポイントを振り返ります。
このシリーズを企画した背景には、そもそもの地域の疲弊がありました。
長引く不況とグローバル経済による地域経済の疲弊、そして経済が成熟化したことによる公共事業に依存していた経済システムの破綻、さらには人口の減少。地域が抱える課題は山積みですが、中央にも市場にも、それを解決するような知恵はなく、地域は自ら立ち上がって、自らの将来指針を策定して、自らの未来を創造していく。いわゆるセルフ・ヘルプで地域の問題を克服していくことの意義を検証したいという意図がありました。
しかし、実際、企画をたてて、動画をつくりはじめようと検討している段階で3月11日を迎えました。
3月11日の震災、そして、さらにはそれを契機とした原発事故は、ある意味でもう選択肢を与えられないまま、被災地の地域は自律していかなくてはどうにもならないような状況に追い込まれました。
政府、企業に依存できなくなった時に、いかにして地域がサバイバルしていくのか。このような課題に突如、被災地は直面したのです。そして、これは被災地だけではありません。我々も、このような状況にいつ追いやられるか分からない。安定しているかのように思えていた社会構造が思いの外、脆弱であるということを我々は思い知らされたのです。
このような事態を踏まえ、この「自立型地域を目指して」は新たに、「ポスト福島の時代において、いかに地域のサステイナビリティを向上させるか」ということもサブ・テーマとし、その処方箋を検証しました。
取材・構成
服部圭郎 明治学院大学教授
撮影・編集
熊倉次郎 リベラルアーツ総合研究所
制作統括
萩原宏人 公益財団法人ハイライフ研究所
制作・配信
公益財団法人ハイライフ研究所
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