豊かな公共空間をつくる
公共空間事例|デュッセルドルフ(ドイツ)
第10回 デュッセルドルフ(ドイツ)
私たちにとって、都市空間の豊かさとは公共空間の豊かさ。
本シリーズでは「市民にとって本当に豊かな公共空間とは何か」をテーマに、服部圭郎 明治学院大学准教授の取材・構成のもと、EUの事例を紹介しています。
今回は第7回で配信したクリスタ・ライヒャー氏へのインタビューを振り返るとともに、豊かな公共空間の事例として、デュッセルドルフ(ドイツ)を紹介します。
「デュッセルドルフはノルドライン・ヴェストファーレン州の州都ですが、文化都市としての名は北にあるケルンが欲しいままにしていました。デュッセルドルフは「ルール地方の銀行」として、商業都市、ビジネス都市として位置づけられ、ケルンを京都とすれば、大阪のような役回りを担っていました。
しかし、1980年代に入り、大きく産業構造の転換が進み、ルール地方がもはやドイツ経済の牽引車ではなくなり、デュッセルドルフの成長産業も広告、ファッション、金融へとシフトしていきました。加えて、社会経済環境が変化したこともあり、デュッセルドルフは大きくその都市像を変えるべく舵を大きく旋回させていきます。
そのような中、デュッセルドルフはそのビジネス優先といった都市のイメージを変革させ、また魅力を向上させるために、公共空間の大胆な創出を図るのです。」(服部)
取材・構成
服部圭郎 明治学院大学准教授
編集・配信
公益財団法人ハイライフ研究所
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