今、東京都市圏で最も注目されるのは、最大の人口数と世帯数、高い人口密度を持つ
東京10㎞~20㎞圏エリア
東京都市圏における『10㎞~20㎞圏エリア』にある街を探訪する。その魅力は?
■第7回 蒲田
大昭和時代の面影が見え隠れする蒲田。
新陳代謝が少ない バブル崩壊・平成不況の傷が深く、迷走する街づくり
大東京都市圏をつくってきた都心と郊外は、地域の若年人口動向や高齢化などの問題で大きく揺れ動いているが、人口増エリアとして注目が集まっているのが東京10㎞~20㎞圏のエリアだ。高度経済成長期のマイカー普及期以前に発展した住宅居住地をベースとして、駅前の整備や業務・商業地化がほどほどに進み、最近はマンションの建設が盛んだ。そしてこのエリアにある街々に2000年代からの都心や郊外拠点都市での大再開発プロジェクト施工の波が波及してきた。今後これらの街々の駅前を中心とする開発が進むと、都心や郊外の居住にも大きな影響を与えることは間違いない。この変化は、20世紀の「職住分離」という東京都市の生活スタイルを大きく変える起爆剤となりそうだ。
東京10㎞~20㎞圏の街がなぜ活性化しているのか?本探訪シリーズでは、今まで「自由が丘」「三軒茶屋」「北千住」「中野」をレポートしてきた。前回(第六回)は、東京の北の玄関である「北区赤羽」をとリあげた。今回は東京の南の赤羽ともいわれる『大田区蒲田』をレポートした。
蒲田という街は、大正末から昭和の初めにかけて東京の郊外住宅地として、また、京浜工業地の職住生活交通拠点として現在に至るが、今でもJR京浜東北線、東急池上線、および多摩川線、京急本線・空港線の4路線の蒲田駅を抱え、都心や羽田への交通の利便性は東京でもナンバーワンの立地だ。この蒲田は、交通の便が良いだけに不動産投資など大きく揺れ動いてきた。今でもバブルの残滓が残ったままだが、蒲田はいま、居住環境重視型の街となるのか、国際化を重視する地域へと向かうのか選択を迫られている。
執筆:立澤芳男(マーケット・プレイス・オフィス代表)
都市(街)探訪シリーズ 第7回レポート全文は以下のPDFでお読みいただけます。
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