資料提供 BTUストレスマネジメント研究所 東京所長・主任研究員 北 博之氏より
「東日本大震災」に被災された方々に、謹んでお見舞い申し上げます。
今回の未曽有の災害に対して、被災地の方々と連帯し、立ち向かい、励まし合う動きが
すでに日本中だけでなく、世界中の人びとの間から始まっています。
私たち公益財団法人としても、「いま私たちにできることは何か」という問いを自らに発しながら、日々の活動を行っていくべきと考えています。
そこで、私たちのこれまでのネットワークを活かしながら、今刻々と寄せられているご意見や有益な情報を財団のホームページから発信していくことを考えました。
その第一弾として、「BTUストレスマネジメント研究所」東京所長・主任研究員 北博之氏より寄せられた「震災後の健康管理、メンタルヘルスケアの方法」をお届けします。
BTUストレスマネジメント研究所の北氏は、当財団の2008年度「少子高齢化社会における地方社会の行方研究」において、「ウェルネスとストレスマネージメント」と題したレクチャーをいただきました。
BTUの北です。
日本中が東日本大震災と原発問題で大きなストレスを抱え、無意識のうちに心身の疲労を抱えております。
対応策はいろいろとありますが、薬も道具もプロの手も借りずに自分でケアする
方法があります。
もちろん、プロに頼るより効果は小さなものですが、繰り返し行うことにより必ず効果は感じられます。ぜひお試しください。
私は10年前からストレスケアのためのリラクセーション法を学び、それが現在の仕事につながっています。
私の所属するBTUは、中越地震や前回の岩手宮城地震の際に、被災地に入り、被災者方々に対してストレスケアを行った実績があります。
今回は、地域的な広さと原発問題でまだなにもできないもどかしさを感じています。
そこで、BTUでセルフケアのために指導しているリラクセーション法をまとめ添付
ファイルで多くの方にお送りすることにしました。
良かったら皆さんご自身で試してみてください。
被害にあわれた方だけでなく、TVで毎日情報を見ているだけで、心身の疲労を感じている方が多いと思いますので、ご家族や周囲の方にもおすすめしてください。
我が家では、夫婦で定期的に行い、健康を保っています。
関心がありましたらご説明します。ご連絡ください。
BTUストレスマネジメント研究所
URL: http://www.btu-smi.com/
東京所長・主任研究員 北 博之
電話 090−7811−7487
メール harry@beige.ocn.ne.jp
レポートはPDF形式でもお読みいただけます。
■震災後の健康管理、メンタルヘルスケアの方法(PDF形式|800KB)
資料提供 BTUストレスマネジメント研究所 東京所長・主任研究員 北 博之氏より
災害直後は、身体と心の健康管理、特にメンタルヘルスケアが大切です。
また、メンタルヘルスケアを効果的に進めるためにも、身体に発生した興奮や緊張を解除することが先決です。
強いストレスの直後は、生理的な興奮(ストレス)が起きて身体感覚が低下しています。
そのため、自覚がない場合が多いのですが、時間の経過と共に様々な変調が表われてきます。
例えば以下のようなものです。
不眠(睡眠障害) 腰痛や肩や首、背中の痛み 便秘など内臓機能の低下 慢性的な疲労感 気分の落ち込み 無力感 不安感 イライラ 怒り感情 爽快感がない 抑うつ感 攻撃的な行動 不適応 など・・・ |
これらの反応はストレスの防衛期に起きる特徴です。
気持ちの持ち方だけで、なんとかしようとしても逆効果の場合があります。
そこで、次の方法を試してみてください。 短時間で効果が表われます。
キーになる筋組織を応用して「脳」の働きを高めることができます。
脳に溜まった疲労をケアすることにより、自律神経機能、免疫力(自然治癒力)の改善になります。
まず、いくつかの「抵重力筋」を覚えてください。
1・上部僧帽筋(肩の部分) 2・大腿四頭筋(ふとももの前面) 3・脊柱起立筋(背中)
次の操作は2人で行う方法です。
下記は(肩)としていますが、大腿四頭筋(自分1人の場合)、脊柱起立筋(うつぶせで)も同じです。
A.僧帽筋のストレッチ
1・手を(肩)に軽く載せる(できるだけ首に近いところに手を置くこと)
2・相手(自分)の体温を感じるまで静かに待つ
3・体温を感じたら、5秒かけて静かにゆっくり、じわっ~と肩の上に置いた手に圧を加えていく
4・圧を軽めにするのがポイントです。(4~7kgの範囲が理想的)
5・圧を加えたら、その状態のまま秒間静止する。
6・秒間静止したらふぁ~と手を(肩)から話す。
7・これを10~15回繰り返す。
以上です。簡単に誰でもできるので是非試してください。
僧帽筋(肩)にやさしく手をおいてジワ~ 5秒静止して、ファ~と圧を放す。
※ うつぶせで背中にも出来ます。方法は肩やふとももと同じです。
一人でも、次のようにできます。
B.ふとももの場合
ふとももの3か所(腿の付け根近く、中ほど、膝頭近く)、左右行います。
C.背中そらしのストレッチ
数あるストレッチの中でもストレスに効果的です。
この場合も、背中をそらした状態で秒止めてください。(無理にそらせると腰を痛めるので要注意)
それから息を吐きながらゆっくり戻します。3~5回繰り返します。
とても気分が楽になります。
これらの方法は、EBM(科学的根拠)に基づき、医療機関や福祉施設、学校などでも広く活用されています。
月刊健康雑誌「夢21」に2009年から数回掲載され読者から好評を得ました。
震災後の眠れない状態を改善する方法を紹介します。
眠れない状態が続くと、ドーパミンンやセロトニンの神経伝達物質に影響を及ぼし、生きるパワーが減退していきます。心をしっかり支えるためにも、身体のバランスを保つことが大切です。
就寝前に行うと効果的なストレッチ
不眠の解消だけでなく、体調管理にも役立つのでお試しください。
1.座ぶとん(枕でも良い)を二つ折りにしてお尻にあてます。
両手は上にあげます。この状態で静かにゆっくり60数えてください。
深部筋をしっかり確実に緩めることができます。
2.次にお尻にあてていた座ぶとんを腰に移動させてください。
同じように両手を上にあげた状態で静かに60数えます。
3.座ぶとんを外して、膝を立てます。
息を吸いながら腰を持ち上げてください。 腰を持ち上げたらそのままの状態で5つ数えます。
数え終わったら、息を吐きながら腰をストンと落とすようにして元に戻します。 3回行なってください。
4.次にうつぶせになります。
息を吸いながら上体を起こします。上体を起こしたらそのままで5つ数えます。(腰を痛めないように)元に戻すときは、息を吐きながらです。
2~3回行ないます。(目は閉じておきましょう)
5.手を伸ばして正座から前屈します。
背中を良く伸ばして下さい。伸ばしたら10数えてから緩めてください。2~3回行ないます。
6.最後にあおむけになってください。
手のひらを上にします。気分を静めて、次の言葉を心で3回唱えます。
「日に日に私はあらゆる面でよくなっていく」 やさしく自分自身に話しかけるつもりで。
7.ストレッチ後は楽な体位でお休みください。
以上です。 1~2回すれば、直ぐに覚えられます。
1~2回で効果がある場合もありますが、続けることが大切です。
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