都市の魅力を構成する要素はなにか?
~世界のスーパーマイスターに聞く
第10回 隈 研吾(くま けんご)
〝東京らしい〟魅力とは何か?それをひとことで言うならば、『境界の弱さ』である。壁とか塀できっちりと整理できていないことが魅力である。
もともと町は『人間が歩くこと』を前提に作られてきた。ロジックではなく、体で考えることにより生まれてきた。だから、生物的であり動物的であらねばならない。
〝命がある都市〟には、曖昧な境界のもと、不思議な混在性が存在する。
(隈 研吾)
超高齢化・人口減少社会において、持続可能な都市・地域はどう形成されるべきか?
本連載インタビューでは、人々が住み続けられるまち(生き続けられるまち)のあり方を問います。
「世界のスーパーマイスターに聞く」シリーズの第10回として、隈研吾建築都市設計事務所、東京大学工学部教授
隈 研吾(くま けんご)氏が登場いたします。
隈 研吾氏に聞く「都市の魅力を構成する要素はなにか?」
隈 研吾(くま けんご)氏プロフィール:
1954年神奈川県生まれ。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院建築意匠専攻修士課程修了。日本設計、戸田建設、コロンビア大学建築・都市計画学科客員研究員を経て1990年に隈研吾建築都市設計事務所を設立する。
受賞は、2011年 芸術選奨文部科学大臣賞: 梼原・木橋ミュージアム、2010年 毎日芸術賞: 根津美術館、2009年 コンデナストトラベラー誌・ワールドベストニューホテルズ (USA): Opposite House、2008年 エネルギー・パフォーマンス-アーキテクチャー・アワード (フランス)、2008年 エミレーツ・グラス・アワード 公共建築部門 (UK): サントリー美術館ほか。
著書に『10宅論―10種類の日本人が住む10種類の住宅』(筑摩書房)、『新・建築入門 ――思想と歴史』(筑摩書房)、『グッドバイ・ポストモダン―11人のアメリカ建築家』(鹿島出版会)ほか。
出演:隈 研吾
取材・構成:
服部 圭郎 明治学院大学経済学部教授
櫻井 隆治 公益財団法人ハイライフ研究所専務理事
撮影・編集:
木村 静 公益財団法人ハイライフ研究所研究員
生方 純一 公益財団法人ハイライフ研究所事務局次長