冬のシベリアへの旅
第5回 冬のシベリアへの旅
旅を通じて人生を考えるシリーズ「写真家・富山治夫 世界の旅」。
1971年冬、富山さんはシベリアへ飛び立った。
「世界で最も寒い場所で、人間はどんなふうに暮らしているのか。それが知りたかったんです」
氷点下50℃のヤクーツクは、真っ白なガスに包まれた世界。
「ウォッカをあおってですね、エイャっと外へ飛び出していくのですが、寒い。15分と撮影できません」
部屋に戻ると、カメラが瞬く間に白くなっていく。
レバーをまわすと、バリっという音がして、フィルムが裂けた。
お話と写真:
富山治夫
聞き手:
熊倉次郎 (リベラルアーツ総合研究所)
萩原宏人 (財団法人ハイライフ研究所)