テリトーリオ

vol.3

私たちのテリトーリオ研究の原点「福井」

1年目のテリトーリオ研究でも調査を行った地域、福井。

昨年度とは調査メンバーも変わり、先輩方が行ってきたテリトーリオ研究を実際に現地に赴きたどってみる必要があるのではないか、また、そこから発展して学を深めることができるのではないか、私たちはそう考えました。

そこから考えたこと、発展させていったことをここに綴っていきます。

初年度の福井調査をふりかえる

福井での調査は今年で2年目になります。
昨年度はクリエイティブな活動をしている人にインタビューを行うという目的のもと、「TSUGI」代表の新山さん、「株式会社ヒュージ」代表の内田さん、「光風湯圃べにや」のおかみさん、奥村智代さんに取材を行いました。

昨年度のインタビューをさせていただいていた中で、福井県鯖江市には管理しない家主が運営する、何かを強制されるルールが特にない「森ハウス」というおもしろそうなシェアハウスを紹介していただきました。

また、“テリトーリオ朝食”というものを行っていたり、周辺農家さんとの関係作りに力を入れていたりとテリトーリオについて深い理解を示している「光風湯圃べにや」は実際に行ってみる必要があるのではないかと考えました。

今年はインタビューを行うという方法に加えてもっとテリトーリオを理解する方法はないだろうか? もっとテリトーリオに入りこみたい!という思いのもと、「森ハウス」と「光風湯圃べにや」の2箇所に飛び込んでみることにしました。

第1回福井調査のみちのり

森一貴さんへインタビュー!

森ハウスに滞在している森さんの元で取材に行いました。私たちは森ハウスのシェアハウスとしての運用システムについて興味を持ち、それを始めようと考えた理由、そこでのエピソード、将来考えていること等を伺いました。その一部をご紹介します。

東北芸術工科大学専任講師を務める傍らシェアハウス家主、プロマネ、たまに参加型デザイナーをしている。
参加型デザインやコ・デザインと呼ばれる領域が専門で、福井県鯖江市をフィールドに、多様な人々が出会い、関わりあい、思いもよらない変容が生まれる実践に取り組みながら、「ともにデザインすること」について考えている。

1. 森ハウスは自分の家であって、シェアハウスではない

私は2018年に鯖江の地域おこし協力隊になったことで住む場所が必要になったことをきっかけに家を探し、今住んでいる家(森ハウス)に住み始めました。そこで自分の家が大きかったことから、みんなでシェアして、なにか色んな遊びができるのでは?と考えたことから今の形になりました。
自分の家であることは変わらず、自分が快適に暮らすことを追求した結果、行きついたのが森ハウスです。

2. 森ハウスの住人はこんな人!

住人には3パターンあり、ニート、働きに来た人、学生インターンが住んでいます。最初はニートしかいない場所だったのですが、5~6年経った今はニートが引き抜かれたことで忙しい人のたまり場になっています。具体的にどんな人が集まるかというと、モノづくりの町という背景もあって、木工の職人が住んでいたり、庭で除草剤を勝手にまいて農業を始める人がいたり、それから、15分単位でスケジュールがパンパンに詰まってる仕事の鬼や騒いでいると怒ってくる人が隣の棟に住んでいるなど、ばらばらの属性の人たちで構成されているのは面白いところだと思います。シェアハウスは同じ属性の人が集まりがちなのですが、森ハウスはそこが従来のシェアハウスとの違いです。

3. これといった決まりはない、森ハウスの運用システム

個人的には、ルールを決めなくてもいい状態であることが一番いいと思っています。皿洗いや掃除は汚いと思った人がやればいいし、住民同士で何かトラブルが起きても勝手にやってるだけなので私自身が苦労したことは何もないです。結局はどう感じるかは人によると思うので。管理人はいるのですが、家賃の回収とか、何かあったとき頼むね、くらいです。家賃をpaypayで払ってくるくらいみんな適当に暮らしています。笑

4. パブリックとプライベート

二項対立的なものではなくて、人によってグラデーションがあると思います。境界は人が決めることで、中には間仕切りを全部取ってプライベートゼロみたいな住民もいます。でもプライベートが大きすぎるとパブリックがつまらなくなるのでよくないのかな。東京に住んでた知り合いは、プライベートをいかにつまらなくするか、を考えてましたね。

5. 森ハウスは都会的?田舎的?

東京にいるとできないような環境がある一方で、森ハウスでは知らない人がいるのが当たり前、文化になっていて、年齢、本名も知らないみたいな環境が入り混じっているので不思議な感覚です。ある意味いいとこどりだと思います。私が鯖江にきた当初は知らない人に対して厳しかったのですが、周りの人たちも少しずつ慣れていっているんじゃないかなと感じています。だから森ハウスのような状態も、文化だと思います。

6. こんな将来像を妄想しています

最近、この田舎にそんないる?ってくらいシェアハウスがこのエリアには増えてきています。森ハウスの住人だった人が始めたりしていて、それがこの一辺の特徴になりつつあります。これは私自身ではコントロールできないのでなんとも言えないですが、面白いことだと思います。私自身は一棟貸しの宿の運営をしたりしています。
ほかの願いとしては、ニートとかが増えて、地場で働く人が増えてほしいくらいですね。

7. 建築とコミュニティデザイン、参加型デザイン

私は特権性を意識的に調節しています。建築は専門性が強いっていうものあって、作り手の特権性が内側からも外側からも必要とされてしまう側面があると思うのですが、コミュニティデザインは違います。正解を教えるものではないので、なにかを押し付けてしまうとそれを超える想像力は生まれないと思っているので、講師をやっている中でも学生とはフラットに、自然体でいることを意識しています。森ハウスでもそういったスタンスがクラウドファンディング、マガジンなどのいろいろな活動が生んでいると思います。そういう意味では、建築学生が参加型デザインに介入してくる試みは楽しそうだなって思いました。

最後に、建築と森さんの専門であるコミュニティデザインの領域を交えたお話もいただき、今年からはじまるという「さばえまつり」で何か出展してみないか?という紹介をしていただきました。そこでワークショップを実際に企画することが、テリトーリオを可視化するプロセスとして有効なのではないかと考え、私たちは出展させていただくことを決めました。

べにやのおかみさんへインタビュー!

2年目となる女将さんへのインタビューは、ワークショップを設計時に限らず現在も行っているところに興味を持ち、設計者である小堀先生とクライアントであるべにやさんとの設計のプロセスをはじめとしてテリトーリオ的視点を垣間見ることができるのではないか、という視点で進めていきます。

今年(2024年)春に創業140周年を迎えたあわら温泉の老舗旅館 光風湯圃べにやの女将。べにやは2018年に火災により全焼したが、小堀先生の設計により2021年に再建された。“楽しく働く”ことが重要だと考え、お客様だけでなく、従業員、また、生産者の方との関係づくりにも力を入れている。

1. 設計者である小堀さんに設計を依頼するまで

小堀さんは火災で立て替えになる前に一度泊まりに来たことがあったんです。そこで少しお話をするくらいだったんですが、私がべにやを一緒に作りたいとおもったきっかけはNICCA INNOVETION CENTERを見た時です。研究所が町の中にあるということは違和感でしかないのに、それを見たときになぜか違和感がない、それにすごく興味を持ちました。その後、建築を依頼するつもりがなかったんですけど、太陽光発電とかそういうエネルギーの話だけ聞きにいったんです。どんどん話が進んでいくうちにすごいな、一緒にやりたいなと感じました。小堀さんは旅館がはじめてということで、主人の初めての人に頼んで、一緒に勉強して、一緒に作りたいという願望がマッチしたことで設計を依頼しました。

2. 実は、設計の方向性はかなり違っていた

小堀さんと私たちの方向性は最初はかなり違っていました。私たちは効率を重視して、太陽光発電を取り入れたり、部屋数をできるだけ多くして、人を最小限にすることでコスト削減しながら利益を生んだりということばかり考えていましたが、小堀さんからは「平屋にして光と風を取り入れる」という設計案でした。また曲がった廊下など、メンテナンスの手間のかかる設計に疑問を持っていました。本当に大丈夫なのだろうか、、という不安はたくさんありましたが、完成後は部屋数を減らし、客の思い出を反映させた部屋割に名残を感じさせる、「手間をかけることで価値が生まれる」ことを心から理解し、今は不満は一つもありません。こうして設計者との共同作業を通じて、単なる建物の設計を越えて「人々の思い」を形にすることが最も価値があるものであると感じ、意見の違いを受け入れられるようになりました。建築の不便さももちろんありますが、エントランスの屋根を新しく増設したり、縁側をどう使うか考えたりなど、手間をかけることを楽しんでいます。

3. 手間をかけることを楽しむ・楽しむことが価値になる

設計前に行ったワークショップでは設計者との信頼関係や、地域の人を巻き込んで、一緒に作り上げる、このプロセスを踏むことで最終的に楽しさと学びを感じました。それだけではなく、ワークショップを継続したり、地域産品を取り入れたりしています。ワークショップでは生産者や住民を巻き込んだイベントを行ったり、ワインなどの地元のものを旅館で使用することで、地域資源を取り入れることを意識しています。このように人とモノがつながり、べにや自体が「地域とともに成長する場所」ととらえています。

4. ワークショップは「完璧を目指さない」

ワークショップは定期的に行っています。私たちは参加者が達成感を共有し、完璧でなくてもよいという意識を育むものに焦点をおき、ワークショップを行っています。成果や点数で評価されるのではなく、参加者同士のコミュニケーションや人のつながりの楽しさを感じることができることが一番です。また個々のアイデアに重点を置きながらも、参加者が自由に行動できるような環境づくりを目指しています。

5. おかみさんが考える「テリトーリオ」

私は人と人の顔が見える状態がテリトーリオの本質につながるところなのではないかと思います。べにやで言うと、あるシステム的なつながりの中に、生産者との対話であったり情報や関係性があって、商品やサービスが価値を持つと思っています。物理的な場所を超えた信頼やつながりがとても重要だと思います。お料理メニューを毎月1日に変えているんですけど、でも、 生産物って1日に変わるわけじゃなくて、あのお野菜が月末きっかりまでは取れなくて、次月初めきっかりから取れます、そんな生産者さんはいなくて、途中で取れなくなったりとか色々あります。でも、そういうものだからそれを理解してお世話になっているという信頼のもとお取引をしていて、この信頼性が今私の中ではテリトーリオかなってって思っています。だからこそ送ってもらうのではなく、できるだけ実際に従業員に取りに行ってもらって、生産者さんと顔を合わせ、会話をする方針でいます。

6. お客さんとスタッフがともに成長できる環境を作りたい

私は旅館としてお客様との継続的な関係性を増やす、ということを考えています。オンラインでの予約に頼りすぎず、直接的な関わりによって関係性を築いていきたいという意識を持ってます。また従来通りのサービスではなく、スタッフが自分の得意なところや好きなところといったステージをもって演出することでいいサービスが提供できると思います。で、建築はそういうところを見ているし、聞いている、生きているなって思うんです。頭おかしくなったみたいなこと言ってますけど。笑 でも、本当にそう思うんです。継続的だとか、より良い関係を築くためのサービスを通して、建築とともに旅館が成長していく、そんなことを考えています。

べにやさんは従業員同士や、従業員と生産者さんとのより良い関係作りを強く意識してワークショップを年に3回行っています。そのワークショップが近々行われるそうで、ぜひ参加してみないかというお話をいただき、私たちはそこに参加し、べにやさんのテリトーリオをみてみることにしました。

テリトーリオ×ワークショップ

森ハウスの家主の森一貴さん、光風湯圃べにやのおかみさんである奥村智代さん両者へのインタビューや、第一回現地調査で案内していただいた先で感じたことをもう一度、福井のテリトーリオはどのようなもので可視化できるのだろうかと議論した際に、テリトーリオワークショップは密接な関係にあるのではないかという考えに至りました。

そこで、第一回現地調査でありがたいことにワークショップに関わる機会をいただくことになり、私たちはテリトーリオをワークショップを通して可視化することに挑戦することにしました。

1.ワークショップに参加する @光風湯圃べにや
以前から人と人との関係性を重視し、それを深めていくことを目指してワークショップを行っているべにやさんに入り込むことで、テリトーリオ×ワークショップの重要性を体感し、学ぶ。

2.ワークショップを企画・運営する @さばえまつり
外から来た私たちが、鯖江の街に入りこみ、テリトーリオを可視化するためのワークショップを企画・運営する。また、テリトーリオ×ワークショップの先駆者的立ち位置にあるべにやさんで学んだことを私たちのつくるワークショップに反映させる。

以上のような2軸でこの後の調査を進めていこうと考えました。

第2回福井調査:ワークショップ参加編

今回のべにやさんのワークショップは

BENIYA Fresh Pond 2024

べにやさんの旅館としての顔である池の水をみんなで抜いて、水が無くなった池の中に入ってみんなで乾杯しよう!という内容のワークショップです。
今回のワークショップはべにやさんの従業員さんたちが対象で、そこにゲストとしてお招きいただきました。

テリトーリオ×ワークショップの先行事例として私たちはワークショップ現場での生の空気感をみえる化するために、動画を作成しました。

今回のべにやさんでのワークショップでは従業員同士の関係性を深めたり、従業員さん個人の創造性を育んだりすることが主な目的で行われていました。
おかみさんのインタビューにもあったような、べにやさんが考えるテリトーリオ、人と人の顔が見えてつながることに触れることができたように感じました。
また従業員の皆様があたたかく受け入れて下さったことで、私たちにとって大変勉強になる経験ができたように思いました。

- ありがとうございました!-

第3回福井調査:ワークショップ企画編

今回私たちが企画するワークショップは

みんなのおもいで
交換知図 inさばえ

みんながよく行ったお気に入りのお店、みんなで名前をつけた秘密の道、変わってしまった思い入れのある場所など、みんなのおもいでを交換し、知る図(=みんなのおもいで交換知図)を作成するワークショップです。

ワークショップ下準備

〈 法政大学田町校舎での練習企画 〉
私たちが通っている法政大学田町校舎で実験企画「田町校舎テリトーリオMAP」を行いました。普段みんなが使っている場所にシールを貼り、その場所のおもいでを付箋に書き込んでもらいます。
おもいでは日常(赤)、変化(黄)、思い出(緑)、願望(青)の4種類に分類しました。

知図には私たち企画チームも気づいていなかったおもいでが寄せられ、田町校舎ではどこに人がよく集まり、思い出が色濃く残っているのか、見えてきました。
こうして「田町校舎テリトーリオMAP」は成功に終わり、さばえまつりでの本番に展開させていくこととしました。

〈 ワークショップの目的設定 〉
テリトーリオを知図で可視化するプロセスの中で、

さばえまつりに訪れた方々が自分たちが普段過ごしているまちの魅力を再認識したり、
新しい発見ができたりするきっかけを作る

ことを目指して実施します。知図を一緒に作ってもらいテリトーリオを可視化したい!
という目的だけではなく、このワークショップを通して参加する方々にもなにか還元できるのではないでしょうか。

〈 本番に向け用意する知図 〉
①狭域知図 1800mm×1800mm
会場である西山公園を中心に取り、西山公園の近隣でのおもいでを書き入れていきます。

②広域知図 1800mm×1800mm
さばえまつりでは狭域マップの範囲以上に外から多くの人が訪れることが予想されるため、狭域マップの他に鯖江市のより広域と福井市の一部も含まれた広域マップを用意しました。

ワークショップ本番

〈 さばえまつり1日目 〉
あいにくの雨によりさばえまつり1日目は中止になりましたが、さばえまつり関係者が集う懇親会が急遽行われ、そちらに参加しました。
懇親会の後19時ごろには翌日に向けた設営を開始し、さばえまつり関係者みんなで力を合わせてまつりを作り上げていきます。

〈 さばえまつり2日目 〉
朝5時、前日に完了しきらなかった設営を始めます。開始直前までは準備の手伝いを行い、11時にはワークショップ本番開始!

本番で老若男女およそ50~60人の方がワークショップに参加してくださり、おもいでが集まって知図が彩られていきました!

西山公園を中心とした狭域知図、広域知図ではどちらを見ても、特に日常的に利用している場所(赤)や思い出(体験・経験)は人の想いが強く現れ、広範囲に広がっていることがわかりました。また、その場所についての願望(青)については断片的かつ集中的に現れており、変化があった場所(黄)はそれらの中間的要素となっていることが読み取れました。

また、対話を重ねていくうちに次々と気づいていなかったおもいでが出てきたことから、対話がワークショップの厚みを増していく要因になっているように感じました。
私たち企画チームは出来上がる知図に焦点を当てていましたが、知図をみてその地域を知り、理解を深めることよりも、あくまで知図を介して多くの対話が生まれることが重要であり、それにより参加している人と企画者である私たちとの双方が気づきを得ることができるのがテリトーリオ×ワークショップのおもしろいところなのではないか、と気づかされました。

- ありがとうございました!-

福井で見えてきたテリトーリオ

今年度の福井テリトーリオ研究ではワークショップを通してテリトーリオを可視化することを目標に活動してきましたが、参加・企画の2つの対象を比較して、テリトーリオがどう可視化されたのかを見ていきます。

べにやでは、あるテリトーリオの全体像、人と人とのつながりを強化する位置付けにワークショップがあると捉え、そこでは顔が見えたり、交流するきっかけがあることで、存在するつながりそのものが可視化されていると感じました。またべにやには生産者、従業員、地域の人といったような異なるテリトーリオをもっており、このようなワークショップがより信頼関係を生んでいると感じました。
つまり、べにやのワークショップは

もとあるテリトーリオを
より強化するための取り組み

であると結論付けました。

さばえまつりでは、テリトーリオを可視化する過程で、対話が最も重要であることを理解し、対話を積み上げていった先にテリトーリオがみえてくることがわかりました。建築学生が参加型デザインに介入する試みを行うことで、テリトーリオが可視化されたのではないでしょうか。この一連の過程から

テリトーリオは対話を通して初めて1つの点が生まれ、
それらが線で繋がることで面となり形成されていく

と考えました。

最後に、ワークショップは、テリトーリオを形成、もしくはそれを強固にするツールとしてとても重要だと感じました。その本質的部分は決してネットワーク的な繋がりにあるわけではなく、そのつながりの中にある関係性を強化することで得ることができるということです。だからこそ、政治的な境界に存在するものではなく、曖昧でノンスケールな全体像が生まれると考え、メッシュワーク的に複雑に絡み合い、アイデンティティを獲得できると考えます。決して確立された全体像からは生まれず、一つの点、線、面という一連のつながりからできあがるものなのではないでしょうか。

私たちはテリトーリオを可視化してきましたが、テリトーリオは可視化する過程で変化しました。特にさばえまつりは最初から計画して行うものではなく、様々なつながりの中で繋がった一つの点であると考えます。つまり私たちの活動の過程もテリトーリオであると考え、1つの全体性を獲得できたのではないか?と感じています。

以上の調査からテリトーリオとは何か、を次のように結論づけます。

ある一つの基盤が存在していて、
それらが対話を通して関係性を生むことによって一つの点が生まれ、
それが線としてつながりを見せて面となったある全体像

本調査ではたくさんの方々にお話を聞き、ご協力いただきました。その中でもべにやの女将さんやスタッフさん、さばえまつり主催の森さんにはとてもお世話になりました。
この場を借りて深い感謝を申し上げます。この活動で得た成果を今後の私たち小堀研究室の活動に活かして行きたいと考えております。ありがとうございました。

次回はイタリア編です!日本の都市郊外、地方と続いていたテリトーリオ研究ですが、
さらに広がり初めての海外での調査となっています。
お楽しみに!

福井テリトーリオ
調査メンバー紹介