これから数回にわたり、「スウェーデンの民主主義」をテーマにお話します。
民主主義というのはどういうことなのか。民主主義とは、わかっているようで、突きつめていくとわからなくなるようなところがあります。スウェーデンの民主主義のありかたを考えるにあたり、まず今回はスウェーデンにおける移民と難民に焦点をあててまいりたいと思います。
なぜ移民と難民を、民主主義というテーマの最初にもってくるのでしょうか。
民主主義の国の真偽を一言でいいますと、それは結局、ひとを差別するかどうかに関わっています。差別に対して戦う、あるいは差別をなくそうと努力するところに真の民主国家の姿があります。その意味で、移民・難民を受け入れる姿勢や態度のなかに、その国の民主主義の成熟度がみてとれるのです。
スウェーデンは必要に迫られてやって来る移民や難民を拒まない国です。
移民・難民の問題に対して、スウェーデンがどのように取り組んでいるか、一緒にみてまいりましょう。
内容:
・スウェーデンの移民・難民政策
・スウェーデンへの移民統計
・難民申請手続きの実際
・シリアからの難民
・難民としての子どもの扱い
・孤児としての難民
講師:須永昌博 一般社団法人スウェーデン社会研究所 所長
映像制作:公益財団法人ハイライフ研究所